緊急地震速報とは?

緊急地震速報とは地震発生直後、震源近くでP波(初期微動)を検知し、位置や規模、想定される揺れの強さを計算し、強い揺れを起こすS波(主要動)が到達する数秒から数十秒前に素早くお知らせする気象庁から発表される地震情報です。緊急地震速報には、不特定利用者を対象とした「一般利用者向け」と、特定利用者を対象とした「高度利用者向け」があります。強い揺れが想定される地域名をお知らせする「一般利用者向け」に対し、「高度利用者向け」では、揺れが到達する時の予測震度や猶予時間をお知らせすることができますので、より一層、減災に繋げることができます。
緊急地震速報を利用し震度や猶予時間の予測をおこなうことは予報業務にあたるため、気象庁より許可を受けた「地震動予報業務許可事業者」でなければ予測をおこなうことはできません。

緊急地震速報受信のながれ

緊急地震速報(地震動)の区分および発表内容

高度利用者向け(予報) 一般利用者向け(警報)
震度7
[特別警報]※1
震度6強
[特別警報]※1
震度6弱
[特別警報]※1
震度5強
[警報]※2
震度5弱
[警報]※2
震度4
震度3
区分 地震動予報 地震動警報、地震動特別警報
発表条件 最大震度3以上、マグニチュード3.5以上、
または
長周期地震動階級1以上
P波またはS波の振幅が100ガル以上
(1点の地震観測点での観測で発表)
最大震度5弱以上
または
長周期地震動階級3以上
(2点以上の地震観測点での観測で発表)
※最大震度6弱以上、
または長周期地震動階級4以上は特別警報
発表内容 発生時刻、震源位置、マグニチュード、長周期地震動階級など 震度4以上が予想される地域名
または
長周期地震動階級3以上を予想した地域名
(全国を200地域に分割して発表)
続報 第1報発表後、5~10回程度 状況次第
予測震度 ×
猶予時間 ×
対象 特定利用者 不特定利用者
受信端末 専用端末が必要

主にテレビやラジオ、
携帯電話など

※1 特別警報:最大震度6弱以上、または長周期地震動階級4以上
※2 警報:最大震度5弱以上、または長周期地震動階級3以上

【長周期地震動とは】
大きな地震で生じる周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い大きな揺れのこと。長周期地震動により高層ビルでは大きく長時間揺れ続けることがあります。
また、遠くまで伝わりやすい性質があるため、地震が発生した場所から数百km離れたところでも大きく長く揺れることがあります。